外国産の銘木(一部日本産)

原木の主な産地と樹木

●小楢

小楢は高さ15m~30mになり実はドングリで北海道に多く群生しています。
杢目はやさしく色調は白い。これに対して北米産のホワイトアッシューは高さ30m~40mの小楢と同じ落葉樹で木地は白い。
杢目は小楢と比べてやや大柄ですが、着色にてさまざまな風合いをかもし出す事が出来ます。
例えば、ウォールナット調といった具合に、ウォールナットに比べ安価であるため、欧米の伝統家具などに広く用いられています。

●ブラジリアン ローウッド

中南米を代表する唐木で、パリのベルサイユ宮殿にルイ14世のベッドと椅子が残されていますが、
資源が枯渇し、現在ローズウッドと呼ばれているものは、インディアンローズがほとんどです。
樹種も、仕上がりも「本紫檀」に極めて近いのですが、敬愛を込めて〔ローズウッド〕と呼称しています。
又、現地では(パイアローズ、リオローズ、パリサンダー、カビウナ、ジャカランダ)などと呼ばれていますが、ジャカランダは〔のうぜんかずら科〕の美しい花を咲かせる樹と同名で、しばしば混同されているようです。
この材を使用して造られた製品は何をとっても質感があり素晴らしいものが多い。
それはローズウッド固有の特徴でもありましょう。

●黒檀

柿の木属で世界に約480種ほどあり、いわゆる渋柿などもこの種に入ります。特に熱帯雨林地帯の東南アジアにこの種類は多く、その中で黒色木質を有するものを黒檀と称しています。

●本黒檀・まぐろ

この種の材は別名いんど黒檀、又はセイロン黒檀とも称され、縞目がほとんど見られず、石炭のように真っ黒色に近く一般に黒檀と称して造られている縞黒檀と比べて高価な材で成長が遅く、直径60cmくらいに成長するのに約200年かかるといわれています。
原産地は東南アジア、インド南部スリランカ、西アフリカ。

●セプター 東南アジア原産地

此の材は比較的狂いが少ない貴重な素材です。
仏壇では狂いが少ない良材として黒檀や紫檀を練り付ける芯材として重要視される逸材です。

ウォールナット 北欧が原産地

胡桃(クルミ科)で山地の谷筋などに成育し高さ25m程に達する樹木です。
木質は丈夫で耐久性に優れ高級家具等に多く使用されています。
色調は柔らかく、落ち着いた気品があります。第一級の銘木として仏壇にも多く使われています。

●ウエンジ(別名黒タガヤサンと称される)アフリカ原産地

杢目は比較的大きいのが特徴です。
原木は黒い為、薬品で色抜きして明るい色調に仕上げます。
仏壇に仕上がると個性に満ちた色調と杢目が合まって格調ある逸品となります。

●シャム柿(黒柿)

フレイジョ、シリコテと称される、原産地はメキシコ・グァマテラ 柿の木科で辺材の区別がなく、
淡灰白色で黒色の縞目があります。
我が国でも東北地方などから相当量の産出がありましたが、良材の減少と共に輸入材に頼るようになりました。
貴重な素材としてさまざまな高級品に使われる銘木であります。

●黄王檀

パオアマレロ、ボコーテと称されメキシコ、グァテマラ原産地。
みかん科の樹木でこの木の持つ味わいにより南米桑ともいわれています。
杢目はやや大柄ですが、硬質で光沢があり、その上耐久性に優れています。明るい色調の仏壇に仕上がる材の一つであります。

●本紫檀(ほんしたん)

黒檀と同格の銘木です。
ラオス・タイ・ベトナムが原産地。緻密な木肌に渋みが加わり、紫檀の製品はとても深い味合いが出てきます。
硬い木質に加え、その色調は気品があり、高級楽器や指物家具、さらに床柱などに使われております。中国では宮殿を建てるときにはこの材が主材として使われます。
仏壇には欠くことの出来ない材であります。

●縞黒檀(しまこくたん)

ストリーキーエボニーと称されるインドネシア産の第一級の銘木です。
極めて硬質で耐久性が強く、菌や昆虫に犯されにくい上に乾燥性が良いという点から唐木の代表格として高く評価されています。
大自然の名作として床柱や仏壇など高級品に古来より使用され多くの名品として生まれかわっております。素地の色合いはダークグレーの落ちついた色調で美しいのが特徴です。